20代の転職を成功させるコツ5つと失敗する人の特徴4つ

転職成功のイメージ 仕事

20代で転職するのは早過ぎる?

いいえ、そんなことはありません。むしろ20代の転職はチャンスに恵まれやすく、メリットも多いのです。

ただ転職に失敗してしまうと、短期間でまた転職を考えることになってしまうので、ある程度の慎重さも必要です。

ここでは20代の転職のメリットやデメリット、転職を成功させる戦略などを具体的に解説しています。20代の転職は不安も大きいと思うので、ぜひ役立てていただけると幸いです。

20代の仕事に対する悩みとは?転職理由は?

20代の転職理由には、どんなことが多いのでしょうか?

20代は若いがゆえ悩みも抱きやすい世代。誰もが通る道ですが、人生においてとても不安定な時期と言えます。

悩む女性
20代の転職理由に多いのは…
  • 仕事が面白くない
  • 思っていた仕事内容と違った
  • 仕事がつらい&きつい
  • 仕事に将来性を見いだせない
  • 人間関係がうまくいかない
  • プライベートの時間が取れない
  • 休みが少ない
  • 残業が多過ぎる
  • 社内の雰囲気が自分に合わない
  • 給料が上がらない

20代で転職を考える人は、こんな悩みを持っているようです。確かに1社目という人が多いので、思っていたより仕事がつらかった、きつかった、という理由は少なくないでしょう。

まだ社会人経験がない状態ですから、入社する企業の社風や体制を見極めるのは難しいですよね。実際に入社してみて「思ったより残業が多い」「休日出勤が多過ぎる」といった内情を知ることになるので、それを理由に転職を考える人も多いようです。

こういった悩みとしっかりと向き合い、どんな会社であれば転職後に長く働けるか?それを考えることがとても大切になってきます。

20代で転職を考える理由のひとつ「年収」について

20代の人が転職したいと考える理由のひとつに年収の問題があります。

単純に今の年収が低過ぎると感じて転職を決意する人もいますが、今後も年収が上がらないんじゃないか?という不安が大きいことで転職を検討する人も多いんです。

そんな20代の平均年収がいくらかというと…国税庁のデータ(平成28年度分 民間給与実態統計調査)をもとに20代の年収を見てみると、平均額は304万円だそう。

お金

全体から見ると確かに平均年収額は少なめですが、例えばしっかりとした昇給制度が確立しているような会社であれば、年収アップも期待できるでしょう。

しかし、なかなか昇給しない…先輩社員を見ても年収が上がっているように感じられない…そういった状況だと、将来を見据えて転職を検討するというケースも増えてくるでしょうね。

20代で転職するメリット&デメリット

20代の転職。「まだ早すぎる」といった声もあるでしょうが、実はメリットが大きいのです。ここで20代で転職するメリット&デメリットを考えていきましょう。

メリット

いいね

20代の転職はメリットが大きいとお伝えしましたが、具体的にどんなメリットがあるのか、一つずつ見ていきたいと思います。

転職しやすい!第二新卒枠で転職できる可能性も

20代は圧倒的に転職しやすいという大きな大きなメリットがあります。特に20代前半の人の場合、採用する企業側も新卒社員を採用するようなイメージを持っているので、能力が問われにくいのです。

最近では求人に「第二新卒」というキーワードがよく使われるようになりました。

第二新卒とは?

第二新卒の明確な定義はないものの、新卒で入社してから3年以内に転職活動を行う場合に使われることが多い

この第二新卒枠は新卒とほとんど同じ扱いになるので、採用されやすいと言われています。

経歴&実績よりポテンシャルを重視してくれる

先ほどの項目でもお話ししましたが、20代の人を採用する場合、企業側が重視するのは経歴や実績、スキルではなくポテンシャル(潜在している力、可能性)ということが多いです。

したがって意欲、やる気、人間性といった部分が重要になってくるわけですが、ここにチャンスがあると言えます。スキル重視の場合、どうしても人と比べたときに優劣が見えやすくなりますが、ポテンシャルであればやり方次第で十分アピールできるはず。ぜひ面接では自分の意欲をしっかり伝えてください。

未経験職種であっても転職しやすい

未経験の業界・職種にもチャレンジしやすいというのも20代の転職のメリットです。初めて就職先を決めるときに、一体どれくらいの人が自分の適正を正しく見出して、マッチする業界を見つけられるでしょうか?

正直そんなに上手くいくのもではありませんから、失敗したと感じている人もいるはずです。そして転職を機に別の業界に飛び込みたいと考える人もいるでしょう。

飛び出す人

30代、40代となると、どうしても実績が問われてしまうので、未経験の業界に転職するのは難易度が上がります。未経験であってもやってみたい業界に飛び込める。それが20代の転職の有利な点です。

自分に最適&好条件の企業を探しやすい

企業に就職したことで、本当に自分にマッチする会社の雰囲気や、重視したい条件などが把握できたと思います。転職の際、それを考慮して転職先を選べるのはメリットですよね。

新卒採用の際、焦りが出てしまい内定がもらえた企業にあっさり決めてしまった人もいるはずです。でも入社してみてわかったことが、たくさんあると思います。「給与の高さで決めたけれど、実は残業の少なさや休みの多さを重視したかった」など、実際に働いてみてようやくわかった自分の求める条件をもとに、転職先を探せます

同年代もまだそれほど力を発揮していない

30代、40代になると、人によってスキルに差が出てくるので、転職先の同年代の人とのスキルの差に愕然としてしまうこともあるでしょう。

しかし20代の転職の場合、転職先の同年代の人もまだ働いた年数が浅いので、それほど力を発揮しておらず、スキルの差も小さいと思います。プレッシャーを感じることなく成長していけるのも20代の転職のメリットだと言えますね。

デメリット

デメリット

20代の転職にデメリットがないわけではありません。

またすぐに辞めてしまうと思われる

一番の懸念材料は、内定を出してもまたすぐに辞めてしまうんじゃないかと思われることです。特に入社から1年ほどで転職するという人は、すぐに辞めるかもしれないと警戒されるケースが少なくありません。

しっかりとした転職理由を考えないと採用されない

先ほどの項目で、すぐに辞めてしまうと思われる場合があるとお話ししましたが、これをカバーするのが転職理由です。転職理由は必ず質問される項目ですが、これが「上司と合わなかった」「会社の体制が良くなかった」など、自分以外のせいにしてしまうのはNG

しっかり時間をかけて応募する企業を納得させる転職理由を考えましょう。例えば本当に会社の体制が悪かったとしても、問題解決のために自分がどんな行動をとったか説明できれば印象は良くなります。もちろん志望動機も同様に、しっかり考えてくださいね。

同期の社員がいなくなる

同期入社の社員は何かと心強いもの。相談などもしやすいと思いますが、転職をするということは当然同期入社の社員がいなくなるということです。

場合によっては同じタイミングで複数名が入社するケースもあるかもしれませんが、基本的に同期社員はいないと思っておきましょう。とはいえこれはそれほど大きな問題ではありません。同期社員と必ず気が合うとも限りませんし、転職先の人間関係が良好であれば同期がいなくても快適に働けますからね。

20代の転職!成功のコツ&戦略について

ここからは本題。20代の転職を成功させるコツ&戦略について考えます。

20代前半と20代後半では戦略が違う!

選択肢

20代の転職と言っても、20代前半なのか?後半なのか?によってポイントは異なります。まず20代前半であれば、スキルを求められることはあまりないので、とにかく意欲や仕事に対する姿勢、今までの職場で心掛けてきたことなどをしっかりとアピールすることが重要になります。

一方、20代後半の場合は多少スキルや経験が求められます。同じ業界での転職であれば、これまでの経験をしっかりとアピールしたいところですが、未経験の業界であれば、仕事で身に着けたスキルが転職後にどれだけ活かせるか主張することが大切。

未経験の業界を考えている場合、「未経験可」と記載していても実は経験者優遇の企業も多いので、実際に未経験者採用率が高い企業に応募先を絞ることをおすすめします。

優良な中小企業を狙って転職活動をする

どうしても大手の知名度高い大手企業に目が行きがちですが、実は隠れた超ホワイトな優良企業があるのです。そういった企業の求人情報を見つけたらチャンスです。優良企業は条件や待遇が良いのはもちろんのこと、対応も良いと思うので、積極的に応募して面接で雰囲気を確認してみてはいかがでしょうか。

ただ優良企業は社員の定着率が高く社員が辞めないので、そもそも求人することが少ないのですが…例えば会社の拡大タイミングであれば求人する可能性大でしょう。そこを狙うのは難しいですが、もし優良だと思える案件を見つけたら、迷わず応募してみてください。

少しでも興味を持った企業は応募してみる

ビル

いろいろな求人情報があり、どの企業に応募していいか迷ってしまうと思いますが、少しでも興味が持てた企業は応募することをおすすめします。

就職・転職は結局のところ「縁」ですし、企業側だけが選ぶわけでも、求職者側だけが選ぶわけでもなく、お互いにマッチするかどうかという問題になってきます。実際に面接で会ってみると、その会社の社風&雰囲気がわかるでしょう。

履歴書のコストや交通費こそかかるものの、面接を受ける(応募する)のはタダ。ぜひ積極的に応募してみましょう。

「ポテンシャル重視」を鵜呑みにしない

20代の転職に言われる「ポテンシャル重視」。このポテンシャル採用を丸ごと鵜呑みにするのは危険です。企業側だってやる気しかない人よりも、多少なりとも採用後に役立ちそうなスキルを持っているほうが良いと思っています。高学歴な人を優遇する企業だってありますよね。

もし本当に全くの未経験でスキルや学歴に自信がない場合は、自分と同じように未経験入社の社員が多い企業を狙うことをおすすめします。

未経験職種への転職なら育成体制もチェック

育成

これも未経験の転職の場合ですが、育成体制が整っている企業を選ぶというのも大切になってきます。

未経験OKなのに育成体制が整っていない会社はかなりリスキー。入社したあと苦労するのは目に見えていますし、できないからと評価されなければ今後のキャリアにも影響が出てしまいます。

20代の転職で失敗する人の傾向とは

20代の転職で失敗する人には、いくつかの傾向があります。あなたが失敗しないためにも、この項目はよく確認しておきましょう。

転職理由がすべて周りのせい

怖がる人

先ほどもお話ししましたが、転職する理由を全て周囲のせいにする人は失敗しがちです。

「上司の能力が低い」「社内の体制が良くない」…こんな風に周囲のせいばかりにする人は、採用担当から「また会社のせいにして辞めてしまうんじゃないか」「そもそも文句ばかり言っているけど、自分は何をしたの?」と思われて当然です。

もちろん本当にそういった理由で転職を考えている場合でも、それをはっきり言ってしまうのは良くないですね。

そんなときは「〇〇という問題点があり、自分なりに〇〇といった努力をしたが、外的な要因もあり改善しきれなかった」など、実際に自分がその問題に対してどう向き合ったかまで、しっかりと説明するようにしましょう。

何をしたいのか全くわからない

自分は何がしたいのか?これを全くわかっていない人も、転職に失敗する傾向にあります。

転職したいという想いが強いほど、したいことがわからないまま、やみくもに書類を出すという状態になりやすいのですが、そんな心理は簡単に採用担当者にバレてしまいます。

転職を考えたとき、これが良いチャンスだと受け止め、冷静に時間をかけて自己分析してみましょう。

これは未経験の業界に転職するときも同じ。自分が将来どうなりたいのか?どんなことを大切に考えているのか?しっかり分析してみましょう。

空白期間(働いていない期間)が長い

カレンダー

空白期間、いわゆる仕事をしていないブランク期間が長くなると、どうしても採用されにくくなります。

20代、仕事を始めて間もない年齢でありながらブランク期間が長いとなると、それだけ職務経験少なく、また仕事に対して消極的だという印象が残るので、不利になる場合があります。

もちろん空白期間があることで絶対に転職ができないというわけではありませんし、空白期間の理由が明確に説明できるのであれば、それほど心配する必要はないでしょう。

どうしても心配なら「社会人経験なしでもOK」という求人に絞ってもいいでしょう。そういった求人を出している会社は、ビジネスマナーから指導する体制が整っていることも多いので、大きなチャンスだと思います。

資格取得を目指し仕事を辞めしてスクールに通う

これはよくあるパターンなのですが、キャリアチェンジのために資格取得をしようと、仕事を辞めてスクールに通うのも転職に失敗する傾向にあります。

仕事に対してモチベーションが高く、また前向きな点は評価できるのですが、一度仕事を辞めてスクールに通うとなると、当然ブランク期間が生じることになります。

これは転職において不利になりますし、いざ資格を取得したとしてもそこから就職先を探すのは簡単ではありません。スクールに通うこと自体悪いことではありませんが、仕事を辞めずに通えるスクールを選ぶことをおすすめします。併せて就職支援制度などを導入していると良いですね。

尚、企業の中には独自の育成制度などがあり、未経験でもしっかりとスキルを身に着けることができる体制を整えているところもあるので、そういった企業を検討するのも賢いですね。

20代の転職は何回までが許容範囲?

履歴書

転職の回数に正解も不正解もありませんが、世間では「年齢の10の位×1回まで」といったことが言われています。

要するに20代なら2回まで、30代なら3回まで、ということですね。したがって20代で転職経験が2回を超える場合は、慎重に転職先を考えるべき。

今は転職が珍しくない時代ですし、特にIT業界など変化が激しい業界は、数年で転職するのが当たり前とも言われていますが、それでも20代で転職回数が多いとなると、面接の際に必ずと言っていいほど理由を聞かれると思います。

20代の転職成功体験談を紹介

20代の転職に成功した事例を紹介します。

Aさん(女性)/23歳で飲食店の正社員から広告会社に転職成功

女性学生時代、自分がやりたいことがよくわからないまま、早いタミングで内定を出してくれた外食チェーンに正社員として入社したAさん。

仕事自体は楽しく、また教育制度も整っていたので前向きに働いていたものの、シフト制の勤務体系や残業の多さを考えると、結婚・出産後も続けられる仕事ではないと感じ、仕事をしながら転職活動を開始しました。

条件は「週休2日(土日)」「勤務時間が固定されている」「結婚後も働ける」「今の仕事より年収アップ」。

選んだ転職先は広告会社という全くの別業界でしたが、幸い第二新卒枠として扱ってもらえたこと、また事前に入念な自己分析や企業研究を行うことで、転職理由や志望動機をしっかりと伝えることができ、すんなり内定がもらえました。転職後、結婚・出産を経ても長く働けています。

Bさん(男性)/25歳で営業職からITエンジニアに転職成功

男性高校卒業後しばらくはフリーターとして働いていたBさんですが、そろそろ正社員になって安定して生活したいと考えましたが、なかなか採用がもらえない日々でした。そんな中、ようやく内定がもらえたのはノルマに追われる営業職。

営業マンとしてスタートを切るものの、とにかくノルマ重視。数字に追われる毎日で心身ともにヘトヘトに。また教育体制が全くない会社だったので、いつも不安に包まれていました

そんなときに見つけたのが未経験OK・研修制度ありの会社。育成体制があり未経験からITエンジニアを育てるという求人情報を見て興味が沸きました。当時パソコンはそれほど得意ではなかったものの、社員の9割以上が未経験スタートということで思い切って応募。

2ヶ月ほどでITエンジニアの資格を取得し、今ではITエンジニアとして不安なく働いています。

転職を考えたら実際に転職活動をしてみよう!

20代で転職する際に知っておきたいことを考えてきましたが、最後にお伝えしたいのは「少しでも転職を考えたら、実際に転職活動をしてみよう」ということです。

転職のイメージ

転職活動は自分を見つける絶好のチャンス。自己分析をして、どんなことを大切にしていきたいのか、考える良い機会だと思います。

いろいろな企業を見るということもとても価値あることですし、実際に応募してみて各企業の話を聞いてみるのも良いと思います。応募したら絶対に転職しなきゃならないというわけではないのですから、あまり気負わずに考えてみることをおすすめします。

ただし30代以降になると転職が難しくなるのも事実。20代の転職は大きなチャンスがあるのですから、活動するなら早いに越したことはありません。

このページのまとめ

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。20代の転職はチャンスが大きく、また未経験でも興味のある業界に飛び込みやすいということがわかったと思います。

転職に対して不安が大きいのもわかりますが、実際に転職活動をしてみないことには何もわかりません。また今抱えている悩みもなかなか打開できないでしょう。

応募するのは少々手間ですが、大きなコストがかかるわけでもなければ、損することもありません。

ぜひ興味を持った会社があったら、どんどん応募してみましょう。実際に転職活動を行うことで、きっと得られるものがあると思いますよ!